NICEHCKから新たに登場したイヤーピース「P03」をレビューします。特に、同社のモデル「C03」との比較をメインに、他の有名イヤーピースとの違いも見ていきます。
本製品はNICEHCK Earphones様 提供品です。
現在セール価格で購入可能です。
- NICEHCK P03 12.99ドル
5ドルオフコード「P03P03」
+アリコード「IFPEKMK」or「IFPV0MX」
フィット感：C03からの改善点
P03を装着してまず感じたのは、フィット感の向上です。C03とサイズは同じながら、軸がやや太めに設計されているため、耳の中でよりしっかりと固定される印象を受けます。これにより、C03で感じていたわずかな不安定さが解消され、より快適な装着感を実現しています。C03よりもほんの少し大きく感じるかもしれませんが、それが安定感に繋がっています。
音質の変化：C03からのグレードアップ
音質面でもP03はC03から明確な進化を遂げています。
- 低音域: P03はC03と比較して、弾力のある低音が特徴です。量感が増しながらも、決して重すぎず、わずかに柔らかい音質になります。C03の低音はタイトでしたが、P03はより豊かさを感じさせます。
- 女性ボーカル: C03でもクリアだった女性ボーカルは、P03ではさらにクリアさが増し、わずかに前に出てくるように感じられます。これにより、ボーカルの存在感が際立ち、より音楽に没入できます。
- 高音域と音場: P03は高音域の広がりが向上し、これにより全体の音場がより広く感じられます。特に、上方向への音の広がりが顕著で、立体的なサウンドステージを楽しめます。C03と比較して、音の響きに余裕が生まれた印象です。
全体的に、P03はやや中高域寄りのバランスを持ちつつも、低域から高域まで非常にバランスの取れたサウンドを提供します。女性ボーカルの表現力が良くなっており、程よい艶も感じられます。
他のイヤーピースとの比較
DIVINUS VELVET との比較
- 低音域: VELVETは深みのある沈み込みと広がりが特徴的で、P03よりも低音の量感があります。P03は弾力のある低音ですが、VELVETはよりスケール感があります。
- 女性ボーカル: P03は女性ボーカルが僅かに前に出てクリアに聴こえるのに対し、VELVETは前に出てさらに厚みも加わります。
- 高音域: P03は広がりを感じさせますが、VELVETの方がよりハッキリとした高音域を表現します。
- 総評: 低域を重視するならVELVET、中高域の表現力とバランスを求めるならP03が優れています。
SednaEarfit Crystal との比較
- 低音域: P03は低音に厚みが出るのに対し、Crystalはよりタイトで引き締まった低音です。
- 女性ボーカル: Crystalの方が女性ボーカルは前に出て、クリアで聴きやすい印象です。P03は重心が少し高くなり、艶やかさが増します。
- 高音域: 聴きやすさという点ではCrystalが若干上回るかもしれませんが、P03は広がりがあります。
- 総評: Crystalが中高域寄りのクリアで前に出るサウンドであるのに対し、P03はよりバランスの取れた、音楽全体を豊かに表現するイヤーピースと言えます。
ROSE TECHNICS COCOON との比較
- 低音域: P03は若干低音に厚みが出ますが、COCOONも同様にバランスの良い低音です。
- 女性ボーカル: P03は女性ボーカルが前に出て厚みも感じられます。COCOONもボーカルの表現力は良いです。
- 高音域: P03は広がりを感じさせますが、COCOONは高音域がよりハッキリと明瞭に聴こえます。
- 総評: どちらも優れたイヤーピースですが、P03は音場の広がりとボーカルの艶やかさに強みがあり、COCOONはより明瞭なサウンドが特徴です。
まとめ
NICEHCK P03は、C03の優れた装着感をさらに向上させつつ、音質面でも明確な進化を遂げたイヤーピースです。特に、弾力のある低音、クリアで魅力的な女性ボーカル、そして広がりを感じさせる音場が大きな魅力です。
やや中高域寄りながらも、低域から高域まで全体的なバランスが非常に良く、多くのイヤホンでそのポテンシャルを引き出してくれるでしょう。C03ユーザーはもちろん、新しいイヤーピースで音質向上を図りたい方にはぜひ一度試していただきたい逸品です。
