MUSE HiFi M6 Double 簡易レビュー

MUSE HiFi M6 Double 簡易レビューまとめ

DACに「ES9039Q2M」、真空管に「JAN6418」を2基搭載したDAC/アンプです。何と言っても、ボリューム表示に幻想的な光を放つニキシー管を採用している点が最大の魅力で、オーディオ機器としての「ロマン」を存分に感じさせてくれます。

【総合所感】

初期は音に荒さが目立ち、期待外れに感じましたが、使用を重ねるごとに音が整ってくる「エージング効果」を実感しました。いわゆる「真空管サウンド」を求めて購入すると、そのイメージとは少し異なる可能性があります。

【音質の特徴】

  • 真空管モード

    • 粒立ちの良い音で、低音はタイトでありながらほんのり柔らかみを感じます。

    • 女性ボーカルに温かみは出るものの、やや腰高な印象で、高音域は上へ伸びるよりも切り口がハッキリとした、分離の良さが特徴的でした。

    • 個人的には、真空管特有の温かみというよりは、情報量が減り解像度が落ちたように感じ、物足りなさを覚えました。

  • トランジスタモード

    • 切り替えた瞬間、音は一気に明瞭に。輪郭がくっきりと立ち、女性ボーカルはよりクリアで伸びやかに聴こえます。

    • 真空管モードとの差は思っていた以上に小さく、自分好みのクリアで骨太なサウンドに近いため、こちらをメインで使用しました。

【購入検討へのアドバイス】

  • ニキシー管の光る「ロマン」を味わいたい方には強くおすすめできます。 見た目のインパクトとこだわりはピカイチです。

  • しかし、音質面のみで見ると、下位機種のMUSE HiFi M5 Ultraとの価格差を考慮した場合、「無理にM6 Doubleまで上げる必要はないのでは」というのが正直な感想です。(直接比較していないため、国内・海外のレビューを見ての感想です。)

  • 真空管の「味」が絶妙なバランスでブレンドされているとは言い難く、音の好みがはっきり分かれるモデルだと感じました。私は解像度と輪郭の明確さを優先し、トランジスタモードをより高く評価しています。

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