| イヤホン | 総合 | ボーカル | 高音 | 低音 | バランス | 解像度 | 音場 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Binary EP321 MEMS | 11-12 | 11 | 12 | 10 | 11 | 12 | 11-12 |
レビュー環境
サウンド特徴
低音域
ややタイトめで中低域が少なめ。クリーンで整理された低音が特徴。付属ケーブルでは少しぼやける感もある。
ボーカル表現
非常にクリアで分離が良い。程よい距離感で、ブレスが生々しく自然に聴こえる。
高音域・解像度
楽器の細かい音が聴こえやすく、弦やピアノの響きが綺麗。解像度が高く、ハッキリした音質。
基本特性
2DD+3BA+1MEMS(世界初ダイレクトドライブMEMSドライバー)。明るめで寒色系ながら、シャープで尖らず聴きやすい。分離感と音場の広さが際立つ。
再生機器による変化
FIIO M21使用時
パワー減少に伴い音場の広がりがやや狭まる。全体的に元気な音になり、ドンシャリ傾向が強まる。FIIO K9AKMと比較すると音質変化が大きく、上流機器の影響を受けやすいと感じる。
イヤホン比較
vs CRINEAR DAYBREAK / ZiiGaat LUNA
DAYBREAKと比較すると低音がタイトでクリーン、ボーカルはクリアだがDAYBREAKが前方。LUNAと比較すると低音はタイト、ボーカルはクリアだがLUNAが僅かに前方。EP321は高音域の分離感と解像度で優れる。
vs Kiwi Ears ORCHESTRA Ⅱ
発売時期・価格・音傾向共に近い機種。低音はORCHESTRAが重みを感じ、ボーカルはORCHESTRAが前方。高音はEP321がクリアでハッキリ、解像度と分離感で優れる印象。
ケーブル交換による変化
各ケーブルでの特性変化
XINHS BC10: 低音の重みと主張が増し、ボーカルは前方で艶やかに。高音が柔らかく聴きやすく、解像度が向上。
Nici HiFi-16: 低音の重みと広がりが増し、ボーカルは前方で艶やかに。高音はハッキリ目になる。
NICEHCK Engr.CuAgHYB: 低音がややタイトに、ボーカルは前方でクリアに。高音の伸びが僅かに向上。
NiciHiFi-20 / 20pro: 低音の解像度と質感が向上。ボーカルは前方で艶やかに。付属ケーブルの低音のぼやけ感を改善可能。
総評
Binary EP321 MEMSは、世界初のダイレクトドライブMEMSドライバーを含む2DD+3BA+1MEMS構成を持ち、「際立った高音域」と「非常に優れた分離感」を特徴とするイヤホンです。
特に高音域のクリアさと解像度の高さで優位性を示します。明るめで寒色系の音質ながら、シャープで尖った印象ではなく、非常に聴きやすいバランスが特徴です。
以下のような方に特におすすめします:
- 最高峰の高音域表現と解像度を求める方
- 優れた分離感と広い音場を重視する方
- 最新のMEMSドライバー技術を体感したい方
再生機器の影響も受けやすいため、高品質なDAC/AMPとの組み合わせで真価を発揮するでしょう。最新技術を駆使した、次世代を感じさせる高性能イヤホンと言えます。
