| イヤホン | 総合 | 女性ボーカル | 高音 | 低音 | バランス | 解像度 | 音場 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Questyle NHB15 | 11 | 10.5 | 10 | 11 | 10 | 10 | 11 |
レビュー環境
NHB15 注目ポイント
Questyleの誇る高音質技術が詰め込まれたモデル。付属のType-Cロスレス高音質配線をスマホへ直結するだけでも驚くほどのポテンシャルを発揮し、さらにリケーブルや据え置きアンプによる拡張性も極めて高い実力派イヤホンです。
サウンド特徴(付属ケーブル・スマホ接続時)
基本特性
低音域寄りの少し柔らかめなトーンをベースとしつつ、高音域がクリアにしっかりと伸びるため、単なる暖色系には収まらない優れたバランスを誇ります。スマホ直結のライトな構成でも非常に高品位。音場は広め、解像度もやや高めです。
低音域
しっかりとした厚みと豊かな重みを備えています。音の角はやや丸みを帯びており、ガチガチに尖った鋭さや不快なキツさがないため、非常に聴きやすい質感です。
女性ボーカル
視界が非常にクリアで見通しが良く、位置としてはやや前めに定位します。高い音の成分まで綺麗にすっきりと伸びていく心地よさがあります。
高音域
解像感に優れたハッキリとした鳴り方をします。各楽器の分離もよく、低域の豊かな量感に埋もれることなく鮮明にディテールを描写します。
ZENとの比較・駆動環境による変化
【同社ZENとの比較】 同梱のType-Cケーブルを使ってZENに繋いで比較してみると、解像度や表現力の面で明らかなレベルの差を感じます。見た目こそはほぼ同じの筐体ですが、解像度や音場等、NHB15は全体的に非常に優れた音質です。
【FIIO K9 AKM(据え置き)× NiciHiFi-20(バランス)】 駆動環境を据え置きフラッグシップクラスへ引き上げ、バランス接続化すると、スマホ接続の時に比べて全体の雑味が綺麗に抜け、一音一音がさらにクリアで見通しの良いハイエンドサウンドへと進化します。
他機種との比較
vs BeepAudio Azure
NHB15は低音域を中心に全体的なクオリティの高さが際立ちます。低域は厚み・重みと心地よい広がりがあり、ボーカルは温かみと豊かな厚みを感じさせます。Azureはよりシャープな高音域が特徴で、上方向へやや突き抜ける伸びを持っています。
vs NICEHCK HIMALAYA
NHB15は低音域の主張がしっかりありますが、深く沈み込むことで他帯域と綺麗に分離されているため、中高域を邪魔しません。パンチが強すぎず聴きやすいです。ボーカルは重心低めで落ち着いたトーン(艶感は同等)。HIMALAYAは高域の解像感や、上へのスッキリとした伸びにおいてやや優位です。
vs KiwiEars ORCHESTRA2
比較するとNHB15は全体的に重心が低く、明確に低音域寄りのピラミッドバランスです。低域は厚みと重みを伴ってやや前に出て、ボーカルは重心低めで艶っぽく鳴らします。高域は分離が良く広がりがありますが、ORCHESTRA2の方がよりクリアで解像感、高域の伸びが優れています。
vs Softears VolumeS
NHB15は低域に豊かな厚みと心地よい響きがあり、高域は非常に分離が良く、音と音の間に広い空間(空気感)を感じさせるのが魅力。ボーカルはやや艶がのる質感です。VolumeSは低域がよりタイトに引き締まり、ボーカルがやや前に定位して、高域もより耳の近くで鮮明に鳴る傾向です。
vs ZiiGaat Arcanis
NHB15は低域の厚みや響きに強い主張があり、Aracnis以上の存在感を示します。高域はややシャープさがありハッキリ伸びる印象。ArcanisはNHB15よりもさらに女性ボーカルがクリアに前へと主張し、高域は柔らかくクリーンにまとめるアプローチです。
vs CRINEAR DAYBREAK
NHB15は豊かな厚みと重みのある低域、そしてボーカルにほんのりと乗る色気ある艶感が特徴。高域は柔らかさを残しつつ優しく伸びます。DAYBREAKは低域がタイトめでパンチ力があり、ボーカルはよりクリーン。高域の解像感やディテールの緻密さではDAYBREAKがやや上回ります。
リケーブル検証
ivipQ-570
低音域がキュッと程よく引き締まることで、ぼやけない重厚な実体感が引き立ちます。女性ボーカルは曇りが取れてさらにクリアになり、瑞々しい艶感がグッと増強。高音域も解像感がワンランク向上し、クリーンで見通しの良い緻密なディテールを描写できるようになります。全体のポテンシャルを底上げする非常に優秀なマッチングです。
総評
👍 良い点
- スマホ接続とは思えないほど高品位で完成された、広がりのあるサウンド
- 深く豊かに沈み込みつつ、他音域の邪魔をしない完璧にコントロールされた低音域
- クリアで抜けの良い爽快な女性ボーカルと、ハッキリと粒立つ高域の絶妙なバランス
- 据え置き環境(K9 AKM)や高品質リケーブルでどこまでも化ける抜群のポテンシャル
👎 気になる点
- 全体的に重心が低めのサウンドなので、全帯域が一歩も引かないタイトなキレや、極度のドライさを求める人にはややマイルドに感じることも
- 付属のスマホ接続環境が良すぎる反面、本質的な最大解像度をフルに引き出すには相応の上位機材(DAPや据え置きアンプ)が必要
💡 総括:どんな人におすすめ?
「下には豊かな低音の響きがあり、上には突き抜ける高音の伸びがある」という、ワイドで極めてバランスの良い音場を堪能できる傑作機です。
特に『低音域の重みや厚みはしっかり欲しいけれど、耳に突き刺さるような強烈なパンチや鋭いエッジは苦手』という方には、これ以上ないほど綺麗にハマると思います。
強めの低音でありながら中高域やボーカルに一切被ってこないこの絶妙なチューニングは秀逸のひと言。思わず手持ちの多くのイヤホンと次々に比較して並べたくなるほど、個人的にも深く気に入った非常に完成度の高い一本です。
